退職金の制度 Q&A 相談コーナー
【失敗事例 3】
ポイント制の退職金の記録が紛失 "消えた退職金"問題発生へ
社長 困った問題が起きました。退職金の額がいくらなのか、わからなくなったのです。
北見 どういう意味ですか?
社長 退職金の額を記録してあったパソコンのハードディスクが破損して、記録が無くなりました。
北見 紙で印字した記録はないのですか?
社長 確かあったはずですが、それも見当たりません。
北見 ということは?
社長 退職金がいくらだったのか、サッパリ不明になりました。
北見 なぜ不明なのですか?
社長 退職金の制度を10年前に改定しました。従来は「退職時の基本給×勤務年数別の乗率=退職金」だったのですが、それをポイント制の退職金に変更したのです。そのポイント制の退職金の方式は、等級ごとの在籍年数を記録する必要があるのです。
北見 ということは、大事な記録ですね。
社長 もう困りました。
北見 だいたい、そんなポイント制の退職金なんて仕組みに無理があったと思います。旧社会保険庁でもできなかった管理を中小企業で行うのは困難です。